先日、近所の公園で息子と鉄棒の練習をしていました。息子の友達とそのお母さんもいたのですが、そのお母さんから「下の子が鉄棒を怖がっていて、やりたがらないんですけど、どうしたら いいでしょう?」と相談されました。
鉄棒やマット、とび箱といった「器械運動」を怖がる子というのは、学級にも一定数いるものです。鉄棒から落ちた、逆さになろうとしたら頭から落ちた、とび箱にぶつかったなど、「痛い」経験 が過去にあったのかもしれません。また、自らが動くイメージをうまくつくれなくて、怖い感じがす るのかもしれません。
先ほどのお母さんからの相談に対して、私は2つのことを伝えました。
1感覚を育てる運動を行う。
器械運動を行う上で大切にしたい感覚として「腕で体を支える(腕支持感覚)」「逆さになる(逆さ 感覚)」「体を振る、回転する(振動・回転感覚)」「お腹に力を入れて体を締める(締め感覚)」があります。アザラシ、クマ歩き、ウサギとびといった「動物歩き」や、手押し車、登り棒等の遊具遊びが簡単です。私は授業でこれらの動きとじゃんけんを合わせてゲームにしています。楽しく運動 するうちに、器械運動に必要な感覚が育ってきます。
2大人が補助をする。
公園でよく見かける風景ですが、お母さんやお父さんがお子さんに逆上がりの練習をさせ、一 生懸命アドバイスしていることがあります。ただ、「どんな感じで上がって回るのか」が体感として わからない子には、大人が腰をタイミングよく持ち上げて上げて、体で「こんな感じ」をつかませた 方が得策です。前回り下りですら怖いという子も、大人がうまく補助をしてあげて「絶対に落ちな い」ようにしてあげれば、すぐに感覚がつかめることが多いです。
このようにすることで「自分が動くイメージ」ができてくると、「できそう」な感じをもつことができる ようになってきます。できそう→できた!の経験が、子どもたちを運動好きにしていきます。
「怖いな」という気持ちに寄り添いつつ、「今できること」に着目して、子どもたちの自信につなげ ていけるといいですね。
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