ボールが来た!怖い!どうしよう。
今はどこにいて、何をすれば良いの?
ゴール型の授業で、参加できずに困っている子、いませんか?
ボールを持ったら状況判断が必要で、攻守が試合の中で何度も入れ替わると、混乱する子がいます。さらに、得点できなかったり、焦ってミスをしたりした結果、味方からも責められてしまうと、運動が嫌いになってしまうこともあります。できれば、全員が安心して、活躍できて、運動が好きになるような体育授業にしていきたいですよね。そのために、どんな工夫ができるでしょうか。
1 「恐怖心を取り除く」
ボールの空気を抜いてみます。ボールが柔らかくなるだけで、安心して参加できる子がいます。それでも「痛そう」と思っている子がいれば、空気を抜いたボールを体に当てて「痛くない」と実感させることもできます。また、ボールを蹴ったり投げたりする経験が不足していることも考えられるので、単元の前半では、パスの速さを競わせたり、ミスなくパスを繋いだ回数を競わせたりする時間を設けることで、とにかく「ボールに慣れる」ことも恐怖心を取り除くことにつながります。
2 「落ち着いて参加できる工夫をする」
攻守が入り乱れないように、攻撃の時間、守備の時間に分割すると、混乱が少なくなります。コートに入る人数もできるだけ減らした方が、周りがよく見えるようになります。守備より攻撃の人数を増やしておくと、苦手な子が活躍するチャンスが出てきます。シュートゾーンをつくり、「ここにきたら誰にもプレーを妨げられない」というルールにしておけば、呼吸を整え、ゴールをよく狙って、自分のタイミングでシュートを打つことができます。
3 「活躍させるためのルールづくりをする」
様々な手立てをうっても、得意な子はどんどん活躍します。得意な子だけでゲームが進むことがないように、「初めて得点をした人は10点」「チームの全員が得点を入れたら得点2倍」など、得点のルールをつくることで、全員で協力すれば勝ちやすくなる状況がうまれます。すると、一人でプレーしていた得意な子も、苦手な子にアドバイスをしたり、ゴール前までボールを運んでから苦手な子にパスをしたりします。チームで協力して得点ができれば、活躍した喜びも、チームでの達成感も味わえます。
苦手な子が何につまづいているのかを観察し、授業にちょっとした工夫をすることで、全員の「わかる」「できる」につながります。
0コメント