自分の課題が見つけられない子
授業で「自分の課題は何だろう?」と声をかけると、「わかりません」という声。
よくよく周りを見渡すと、できているのに自信なさげな子や、本当はもう一歩なのに
できたと自慢げな子もいます。今回はこのような、自分の課題が見つけられない子への支援について考えてみましょう。
1 運動のポイントを焦点化する
課題がうまく見つけられない背景には、どこが運動のポイントなのか子供たちと共有できていない可能性があります。そこで、「どこが、どのようになっているか」という視点でポイントを整理し、焦点化していくようにしましょう。その際には、あまり抽象的でなく、具体的な運動の姿をポイントとして示すことでイメージが揃うようにします。たくさんポイントがありすぎても混乱してしまうので、局面などで切り分けながらポイントを示し、運動の見方を養っていくと良いでしょう。
2 相互観察で評価の機会を増やす
ポイントを焦点化すれば、子供たち同士でもアドバイスができるようになります。日頃からグループやペアの技の様子を観察し、評価する機会を取り入れていけば、自然と子供たち同士の学び合いが活性化していきます。やりとりの中で課題が明確になっていき、もっと上手になりたいと意欲的に活動するようになります。
3 タブレットを活用する
今や1人一台タブレットを持っている時代になりました。取扱が心配で、体育で活用することを不安に思うかもしれませんが、課題を見つける良いツールになります。撮影した動画を、繰り返し何度も見られることが最大の利点です。時には、動画を停止してみたり、ゆっくり再生してみたりと、子供たちは興味深々で運動の様子を分析をしていきます。また、自分の様子を撮り溜めていくことで、小さな変化や成長も見つけることができ、個々の自信に繋がっていくことも期待できます。
このように、ちょっとした授業の工夫で子供たちが課題を見つけて、向き合えるようになっていきます。全員「笑顔」の授業づくりのヒントになれば幸いです。
0コメント