鉄棒運動の学習場面。
さあ、今日はだるま回りに挑戦しよう!
みんな、上手になったね~。
…あれっ? あの子、ずっと座ってる?
「鉄棒は苦手」という子は、とても多いです。「今月は鉄棒の学習だよ」と言うと、子ども達の顔が暗くなる…。そんな学級は全国どこにでもあると思います。
鉄棒嫌いな子は、放っておくと「何もしない」状態になっていることも…。そうなってしまう背景には、
・「できた!」経験が乏しい。
・失敗することへの恐怖心が強い。
・体をどんな感じで動かすと良いのかといった運動のイメージ、感覚が育っていない
といったことが考えられます。
<アプローチ1>
無理なく参加できる場面を設ける。
・お手伝い(補助)をする。
・友達といっしょに口伴奏をする。
メインの運動そのものへの挑戦に抵抗がある場合、友達の運動にかかわることなら参加しやすいことがあります。友達の運動に貢献できることの喜びを味わうだけでなく、お手伝いや口伴奏をしている間に運動の「イメージ」がつかめてきます。
<アプローチ2>
小さな進歩を見出し、価値づける。
・ふとんほし、前より力が抜けてきたよ。
・前回り下り、前よりも少し手前に着地できるようになったね。
メインの運動につながる、より易しい運動に「準備運動」や「慣れの運動」で取り組むことがあります。そのときに、今できる動きの小さな進歩を見取って、認めていくことで運動への意欲につなげ、さらに「逆さ」や「回転」といった運動感覚も育てていきます。
鉄棒運動が苦手な子にとって、「逆上がり」や「だるま回り」といった技に挑戦することはハードルの高いことです。そんな子が「自分には無理」とあきらめてしまう前に、友達とかかわりながら参加したり、自分なりに感覚を高めていけたりすることで、たとえ今その技ができるようにならなくても、将来的に「できそうな気がする」段階につなげていきたいものです。
次回は「サッカーで活躍できない子」です。
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