サッカーが楽しめない子

「今日からサッカーをします。さっそくやってみよう。」

 あれ? 表情が暗く、座ってしまっている子がいます。 

 サッカーでは、ボールを足で扱うことがほとんどです。 足でボールを扱うことは手で扱うことよりも難しく、技能差が大きくなり活躍することが難しくなります。 また、なかなか得点できず嫌になってしまうことも少なくありません。  

〈アプローチ1〉 技能差の軽減 サッカーでは、得意な子と苦手な子の技能差を小さくすることが多くの子どもが活躍するためには大切になります。

①ボール保持者へのアプローチ  ボール保持者へのアプローチをなくします。そうすると状況判断する時間が生まれ、安心してボールを扱うことができます。

 ②ボールの空気を抜く  ボールの空気を抜くと、ボールは飛ばなくなり、触るとすぐに止まることから、蹴る・止めるといった技能差を少なくすることが可能です。ポイントは、「はずまなくなるくらい」空気を抜くことです。

 ③神の手  浮いたボールはコントロールすることがとても難しいです。そこで、浮いたボールは、叩き落とすのはOKというルールを設定します。  このような工夫をすると、技能差が縮まり、活躍できる可能性が広がります。 

〈アプローチ2〉得点機会の確保 どの子どもも、「得点したい」という気持ちは持っています。そこで、得点機会が増えるように工夫する必要があります。

 ①初得点5点制 サッカーでは同じ子が得点ばかりとってしまうことがあります。そこで「誰でも初得点は5点」というルールで行います。 その試合では、Aさんが点をとると5点。Bさんが点をとると5点。次にAさんが得点すると1点というルールです。勝つためには多くの子が得点する必要があり、必然的にその機会がおおくなります。他にも、全員が得点出来たらボーナスがもらえるような工夫もできます。

 サッカーが上手にできなくても、「楽しんで活躍する」ことはできると思います。そのためには、技能差を軽減し、得点する機会を増やすような手立てが必要です。

 次回は「後転がうまくできない子」です 

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