長縄に入れなくて泣いてしまう子

新しいクラスでの体育の学習。
「いーち、にー、さーん、しー・・・」
どのグループも、元気よく長縄に挑戦しています。
「先生、とべたよ!」
「俺、連続でいけた!!」
歓声が上がるその脇で、
ん?
「・・・・くすん(泣)」
縄には入れず立ち尽くし、涙目になってしまっている子。
いませんか?
 
 
長縄は、縄の動きに合わせて「跳ぶ」運動と、
縄の回しに合わせて「移動する」運動が組み合わさっています。
それぞれの運動におけるつまずきを解消していくことで、
子ども達のできたにつながっていきます。
 
また、学級が始まってはじめの単元。
学級づくりを行っていく上で、
「心へのアプローチ」も重要になります。
 
以下、アプローチを大きく3つにまとめました。
 
①「大波小波」で「できた!」を積み重ねておく
 学年が低い場合は、単元の導入で、「大波小波」に挑戦してみましょう。
 動く縄に合わせてジャンプする感覚を養います。
 なかなか思うようにできない子は、
先生やお友達と手をつないでジャンプ。
縄に合わせて体を動かす経験を増やしていきます。 
 
学年によっては「かんたんだよ!」と子供達から声があがるかもしれません。
「どんなかっこいいジャンプができる?」と、運動の楽しみ方を拡げながら、
みんなの「できた」を増やしていきましょう。
 
 
②回し手がゆっくり回し、「できた」を増やしていく
 回す縄に入れない大きな原因は、「回す縄がはやい」からです。
縄に入れない子は、
「走り込むタイミングをつかむこと」と「縄の中に走り込んでジャンプすること」が、
スムーズにできません。
動き方を丁寧に確認しながら行っている段階なのです。
 
「回す手をバンザイぐらいあげて、ゆっくり回して」と回して手にお願いしたり、
 教師がとてもゆっくり回してあげたりすることで、
走り込むタイミングがつかみやすくなり、
 「できた!」が増えていくことでしょう。
 
 
③「できない!」友達に助けを求められる。
できない時、涙を流した時、そっと近づいて誰かが助けてくれる。
それはとても素敵なクラスです。
しかし、その子の成長を考えた時、何かアドバイスができないでしょうか?
「うまくできないな、教えて」と、
まわりに助けを求められる言い方の選択肢が増えると、
泣いて助けを呼ばなくてもよくなるかもしれません。
あわせて、「助けて」を受け止めてくれるクラスの雰囲気も作っていきたいですね。
 
 
長縄は、「みんなができる」「みんなでできる」素敵な教材です。
「お、友達の「できた」を班のみんなで喜んでいるんだ、素敵だね」
よい雰囲気を、みんなで共有しながら、よいスタートが切れたらいいなと思います。

次回は6月28日にアップ予定です

 
 

UD体育 ~ユニバーサルデザインの視点からの体育授業づくり~

UD体育の活動予定や活動報告をします。

0コメント

  • 1000 / 1000